【新華社北京3月8日】人工知能(AI)が人間と同じように考えられるようになるのはいつだろう?もしかするとその日はすぐそこまで來ているかもしれない。中國人民政治協商會議(政協)の會場で取材を受けた政協委員で中國科學院院士、中國神経科學學會理事長、浙江大學醫薬學部主任の段樹民氏は「AIの発展の革命的な飛躍に向けて土&を築くため、科學者らは、人の脳の研究で大きな進展を成し遂げ、脳の働きの仕組みをさらに解析することを願っている」と語った。
脳科學は、自然現象と人類自らを理解するための究極的な分野とみなされ、脳型の計算システムやデバイスの発展や、従來のコンピュータアーキテクチャの限界の突破などに重要な基盤を提供してきた。
「(中國の)多くのAIの名前には『大脳』の2文字が見られる。『ニューラルネットワーク』や『ディープラーニング』といったアルゴリズムの誕生は大脳に関する研究成果にヒントを得た。モンテカルロ木の構造と大脳のシナプスの構造も非常に似ている。だがAIの動作モデルと人の脳にはまだ大きな隔たりが存在する」。段氏によると、その大きな原因となっているのが、人の脳の解析がまだ不十分だということだ。
期待すべきことに、脳科學研究の分野では近年、光遺伝學、神経細胞のつながりの追跡や解析、シングルセルのシーケンスやマーキング、クローン猿など一連の技術面での進展により、科學者たちの大脳に対する理解が急速に進んでいる。
中國の「『十三五』(第13次5カ年計畫、2016~20年)國家科學技術革新計畫」は「脳科學と脳型知能研究」を「科學技術革新2030」の重要プロジェクトの一つに位置付けており、この分野の研究は関連措置によってさらに加速される見通しだ。
「脳科學と脳型知能の分野では今後10年でまた新たなブレークスルーが実現される」。段氏によると、AIは今後も自己學習で進化し、生産や生活の質や効果の向上を引き続き促し、演算能力はさらに高まり、エネルギー効率は格段に良くなるとみられる。脳と機械の融合により、「念」による制禦の可能な「超能力」が実現する可能性もある。
段氏は「イノベーション主導型発展の鍵となるのは自主革新だ。基礎科學の研究での重要な成果は往點にしてそれまでの多くを覆すものとなる。科學研究に攜わる者は、ゆとりある研究環境で、探求精神を自由に発揮し、革新の潛在力を解き放ち、心を鎮めて『持久戦』を戦い抜き、人類の進歩に貢獻することを願っている」と語った。
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