:
中國の起業家 東南アジアへ進出
jp.xinhuanet.com | 発表時間 2018-04-20 11:00:17 | 新華社 | 編集: 郭丹

  【新華社東京4月20日】中國の電子商取引(EC)大手のアリババ集団傘下の金融サービス會社螞蟻金服(アント・フィナンシャル)の會長彭蕾氏はこのほど、同社會長を退任し東南アジアのECサイト、ラザダ(Lazada)に専念することを発表した。

  2016年、アリババはラザダに10億ドル(1ドル=約107円)を投資し、東南アジア6カ國でECビジネスを拡大した。さらに今年3月、20億ドルの追加投資と彭氏のラザダCEO就任を発表した。これはアリババが東南アジア市場を重視していることを示している。実は、アリババだけでなく、他の中國インターネット企業やベンチャーキャピタルにとっても、東南アジアは海外進出の重要な一歩になっている。

  2017年7月、東南アジア地域の配車サービス最大手グラブ(Grab)は、中國の滴滴出行(ディディチューシン)と日本のソフトバンクグループから20億ドルの投資を受けた。それに先立つ同年5月、グラブ最大の競合相手の一つであるゴジェック會社(GO-JEK)は12億ドルの融資を完了したが、主な投資者はアリババのライバルである中國の騰訊(テンセント)だった。

  ▽東南アジアの変化

  中國のインターネット産業は過去10年にわたって急速に発展し、フォロワーからリードする立場にまで成長した。中國のインターネット企業から見ると、現在の東南アジアは10年前の中國と非常に似ている。

  まず、東南アジアでは中間層が豊かになり始めている。1人當たりGDPは10年前の中國とほぼ同じだ。

  第二に、インターネットとモバイルインターネットが急速に成長している。東南アジアの総人口は6・5億人余りだが、スマートフォンの利用者は3億人を超えており、インターネット企業にとって巨大な市場となっている。また、人口構成が非常に若く、平均年齢は29歳。インターネットユーザー數は毎日約12萬人ずつ増加しており、市場の潛在力が大きい。また中國の多くのベンチャー企業のビジネスモデルはすでに國內で成功しており、東南アジアへの進出は、ローカリゼーションとマイクロイノベーションだけで十分だ。

  第三に、東南アジアではハーバード大學やスタンフォード大學などに留學した優秀な人材が帰國する波が始まりつつある。インターネット関連ビジネスのスタートアップでは、人材に対する需要が非常に大きい。前述のゴジェックの創業者であるマカリム氏はハーバード・ビジネススクール卒、インドネシア最大の旅行予約サイトトラベロッカ(Traveloka)の創業者であるフェリー・ウナルディ(Ferry Unardi)氏もハーバードの中退生だ。

  ▽東南アジアにおける課題

  中國の起業家が東南アジアに進出する、あるいは中國の投資家が東南アジアの地元企業に投資する際には課題もある。地元には競爭力のある人材が不足し、IT業界全體の魅力も足りない。次に、東南アジアは全體として多くの人口を有するが、複雑な宗教分佈や文化の多様性などのため、ビジネスモデルを簡単に複製して急成長を実現するのはなかなか難しい。

  中國のBAT(バイドゥ、アリババ、テンセント)レベルの企業が進出し、大量の資金投資を始めている東南アジアは、大きな市場が期待できると見られがちだが、中國企業の市場開拓にはまだ長い道のりがありそうだ。(胡學良)

 

當社のコンテンツは著作権法によって保護されます。無斷転用、複製、掲載、転載、営利目的の引用は禁じます。

 

推薦記事

世界小売業者會議が中國の発展に注目

華為技術の5G製品、世界初のCEマークの認証取得

 

新華網日本語

中國の起業家 東南アジアへ進出

新華網日本語 2018-04-20 11:00:17

  【新華社東京4月20日】中國の電子商取引(EC)大手のアリババ集団傘下の金融サービス會社螞蟻金服(アント・フィナンシャル)の會長彭蕾氏はこのほど、同社會長を退任し東南アジアのECサイト、ラザダ(Lazada)に専念することを発表した。

  2016年、アリババはラザダに10億ドル(1ドル=約107円)を投資し、東南アジア6カ國でECビジネスを拡大した。さらに今年3月、20億ドルの追加投資と彭氏のラザダCEO就任を発表した。これはアリババが東南アジア市場を重視していることを示している。実は、アリババだけでなく、他の中國インターネット企業やベンチャーキャピタルにとっても、東南アジアは海外進出の重要な一歩になっている。

  2017年7月、東南アジア地域の配車サービス最大手グラブ(Grab)は、中國の滴滴出行(ディディチューシン)と日本のソフトバンクグループから20億ドルの投資を受けた。それに先立つ同年5月、グラブ最大の競合相手の一つであるゴジェック會社(GO-JEK)は12億ドルの融資を完了したが、主な投資者はアリババのライバルである中國の騰訊(テンセント)だった。

  ▽東南アジアの変化

  中國のインターネット産業は過去10年にわたって急速に発展し、フォロワーからリードする立場にまで成長した。中國のインターネット企業から見ると、現在の東南アジアは10年前の中國と非常に似ている。

  まず、東南アジアでは中間層が豊かになり始めている。1人當たりGDPは10年前の中國とほぼ同じだ。

  第二に、インターネットとモバイルインターネットが急速に成長している。東南アジアの総人口は6・5億人余りだが、スマートフォンの利用者は3億人を超えており、インターネット企業にとって巨大な市場となっている。また、人口構成が非常に若く、平均年齢は29歳。インターネットユーザー數は毎日約12萬人ずつ増加しており、市場の潛在力が大きい。また中國の多くのベンチャー企業のビジネスモデルはすでに國內で成功しており、東南アジアへの進出は、ローカリゼーションとマイクロイノベーションだけで十分だ。

  第三に、東南アジアではハーバード大學やスタンフォード大學などに留學した優秀な人材が帰國する波が始まりつつある。インターネット関連ビジネスのスタートアップでは、人材に対する需要が非常に大きい。前述のゴジェックの創業者であるマカリム氏はハーバード・ビジネススクール卒、インドネシア最大の旅行予約サイトトラベロッカ(Traveloka)の創業者であるフェリー・ウナルディ(Ferry Unardi)氏もハーバードの中退生だ。

  ▽東南アジアにおける課題

  中國の起業家が東南アジアに進出する、あるいは中國の投資家が東南アジアの地元企業に投資する際には課題もある。地元には競爭力のある人材が不足し、IT業界全體の魅力も足りない。次に、東南アジアは全體として多くの人口を有するが、複雑な宗教分佈や文化の多様性などのため、ビジネスモデルを簡単に複製して急成長を実現するのはなかなか難しい。

  中國のBAT(バイドゥ、アリババ、テンセント)レベルの企業が進出し、大量の資金投資を始めている東南アジアは、大きな市場が期待できると見られがちだが、中國企業の市場開拓にはまだ長い道のりがありそうだ。(胡學良)

 

當社のコンテンツは著作権法によって保護されます。無斷転用、複製、掲載、転載、営利目的の引用は禁じます。

 

推薦記事

世界小売業者會議が中國の発展に注目

華為技術の5G製品、世界初のCEマークの認証取得

 

010020030360000000000000011100531371246341