中國は対象を絞った有効投資の安定成長に注力している。
2017年は「十三五」(第13次5カ年計畫、2016-2020年)計畫の重點プロジェクト、PPP(官民パートナーシップ)プロジェクト、民間投資について、それぞれ一連の政策支援を実施する。具體的には、バラック再開発と移転、超大型水利プロジェクト、近代農業、交通運輸の構造調整、脆弱分野の補強、民生改善などの分野に焦點を合わせ、重點的に投資を行う。
各部門の情報によると、今年は「十三五」重大プロジェクト建設のスタートを急ぐ計畫だ。水利、鉄道などの大型プロジェクトについて、審查を速め、関連措置を通じて土地供給と資金調達を優先的に確保する。
「十三五」計畫綱要では、165項目の重大プロジェクト実施が予定されている。交通銀行の連平チーフエコノミストは、交銀集団2017年中國マクロ経済金融展望報告発表會で、「2017年は『十三五』計畫実施のカギとなる年だ。多くのプロジェクトが承認され、実施が急がれる見通し。インフラ投資は急成長が続き、安定投資の要となる」と述べた。
重大水利プロジェクトを例にとると、中國水利部の陳雷部長は先ごろ、「2017年は15項目の重大プロジェクトが新規着工の予定で、建設中プロジェクトの投資規模は9000億元を超える。これらについては建設を急ぎ、工事実施量を増加させ、投資のけん引効果の発揮を目指す」と述べた。
水利プロジェクトのほかにも、イノベーション、交通運輸、生態環境保護などの構造調整、脆弱分野の補強、民生改善などに関するプロジェクトも今年着手すべき重點分野とされている。
このほか、民間投資の活力喚起に向け、今年は民間資本の市場參入を一段と開放する方針だ。石油ガス開発とパイプライン網、民用空港、電気通信、公共サービスなどの分野への市場參入について段階的に規制緩和を進める。民間資本も財政稅制面での優遇や土地供給での支援が得られるようになる見通しだ。
中國社會科學院の學部委員と経済學部の副主任を務める劉樹成氏は、民間投資の成長に向け、いろいろな側面から良好な環境整備に注力すべきと指摘する。具體的には、◇行政手続きの簡素化と権限委譲、◇企業に対する規制緩和、◇市場參入に関する原則の公平化、◇稅制優遇措置の実施、◇企業のコスト負擔軽減──など。このほか、市場の資金調達チャネルの拡大、金融サービスの改善、資金調達コストの引き下げ、資金調達難や資金調達コスト高騰問題の解消、民間投資への適度に緩和的な貸出條件の設定などが必要だとしている。
(チャイナネット)
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