ドキュメンタリー監督の郭暁明氏(37)は抗戦に加わった400人以上の元兵士を取材したが、同じ歴史的事件を経験していても、各自の物語が大きく異なることに気づいた。
取材は2008年から2013年まで続けられた。取材対象の元兵士には「開國少將」、國民黨の下・中級士官、民兵、諜報員が含まれる。年齢は86-104歳で、すでにその半數がこの世を去っている。これらの取材內容の一部は、歴史ドキュメンタリー「我的抗戦」に反映されている。他にも「電影伝奇」「我的長徵」「我的祖國」といった作品がある。これらのドキュメンタリーは元中國中央テレビ局司會の崔永元氏が率いる「口述歴史」チームが製作。郭氏はその一員だった。
口述歴史(オーラル・ヒストリー)は、経験者の記憶を通じて歴史の詳細な內容を集め、真実の事件を復元する手段だ。この概念は學術界で提唱されてから100年もたたないが、中國では自らの行動によりこの概念を実踐する人がいる。
12日に北京で開催された「中國における口述歴史」をテーマとする國際シンポジウムの開幕式において、主催者側の代表者である崔氏は當初の撮影の目的に言及し、「口述歴史」との最初の接觸を振り返った。崔氏は1999年に早稲田大學の口述歴史映像資料館を訪問した際に、中國の口述歴史に関する多くの映像資料を目にした。
崔氏は、「あれほど數が多いとは、想像もできなかった。私は當時テレビ局で勤務していたため、撮影したすべてのシーンを放送したかった。しかし日本側の一部の原因により、これらが放送できなくなるとは思いもしなかった」と話した。
しかしこの経験は、13年後に実を結んだ。上述した開幕式は、中國の口述歴史に関する初の大規模な國際交流活動だ。中國伝媒大學の崔永元口述歴史研究センター內に設置された、初の映畫蕓術に関する展示館(計5館)の除幕式も開かれた。これらの展示館は中國伝媒大學の4階建ての建物內に位置する。しかし研究センターの野心は、これだけに留まらない。
研究センターは12月8-14日に「口述歴史國際ウィーク」を主催し、北米・歐州・アジア・國內(香港・マカオ・台灣地區を含む)の口述歴史研究者、専門家・學者、関連する識者を招待し、口述歴史の中國における発展について議論した。
研究センター長の丁俊傑氏は、「研究センターは中國伝媒大學の教育の強み、業界內の資源により、口述歴史を専門的な學科にしようとしている。より大きな社會の力、専門的な力により、中國の口述歴史の専門化に関する研究・収集・整理作業を推進できる」と語った。
資金や面積などの問題により、展示できない資料も多い。崔氏は、「展示されていなくても役に立つ。この民族と土地における人點が歴史を理解しようとする時が來れば、これらの貴重な資料を活用することができる」と述べた。
(チャイナネット)
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