【新華社北京1月7日】日本の警察庁はこのほど「治安の回顧と展望(平成29年版)」を発表した。この文書には、中國が2017年に在中國日本人スパイを拘束した経緯が記されている。
産経新聞は2日、この件について「【2018大予測】隣國リスク 中國で日本人拘束の危険 日韓関係の悪化で日本の施設が狙われる?」と題する文章を発表、中國に行くと「出張で出向いた日本企業の従業員も例外ではなく」拘束されるリスクがあると読者に警告した。
記者は「治安の回顧と展望(平成29年版)」の原文を調べてみた。文書は2017年に中國で発生した日本人スパイ事件に言及し、中國外交部と日本の菅官房長官の答えをそのまま引用している。「出張者も例外なく拘束される危険性がある」とは一切書かれていない。産経新聞が勝手に「中國は容疑・罪名が明示されない人も含め、団體幹部や脫北者ら邦人が次點に拘束、逮捕・起訴されている」と誇張して書き、また「拘束されかねないリスクを伴う國であることも忘れてはいけない」「中國への渡航の際には十分な心構えが必要といえる」と日本國民に警告した。
中國にいると本當に拘束の危険があるのか、中國在住の日本人4人に話を聞いた。
上海の大學で日本語教師として勤める宇野さん。上海に來てまもなく5年目、上海以外の都市も含めると中國での生活が10年以上になる宇野さんは「中國に來て、警察官に職務質問されたことはない。用事や會食で遅くなり夜1人になることがあるが、夜中も人が多く、町中を歩いても不安は感じない」と話す。
中國人に嫁いで北京に來て14年になる奧田さんは「北京の治安は非常に良い。14年間で一度だけAPEC期間中にパスポートの提示を求められた。それ以外に警察官に呼び止められたことはない」という。
日本の大手會社の派遣社員として北京に來て5年8カ月の高柳さんは「中國に來てすぐは自動車の運転速度が速くてちょっと心配になった。今はもう慣れたが、社會全體は安全」と話す。
北京にきて20年のフリーライターの椿子さんは、なぜ長年中國で暮らすのかの問いに「中國の活気と人情」に惹かれると答えた。
サラリーマンであれ、主婦であれ、これら日本人は誰も中國でスパイとして拘束されたことはない。
日本企業(中國)研究院の陳言執行院長は「中日平和友好條約が締結されて40年を迎える現在、中日関係はよい方向に向かっていると思うが、日本の大手メディアが依然として中國を敵國として國民に警戒を呼びかけるのが信じられない。日本は長い間中國を無視し、中國の経済発展の波に乗らなかった。今後も國民の目を覆い中國を無視すれば、結局損をするのは日本側だ」と指摘する。
新華社は5日「より開放的で友好的に 2035年上海在住の外國人は80萬人に」と題する記事を発表した。開放的な中國は友好的な外國人を歓迎する姿勢を取っている。世界も発展している中國に注目している。日本國民の目を覆ってしまって本當によいのか。(記者/郭丹)
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