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莫邦富:日本人は世界を見るのを拒んでいる
jp.xinhuanet.com | 発表時間 2017-07-14 06:29:44 | 新華網 | 編集: 郭丹

   

   新華網北京7月13日(記者/郭丹)この間、莫邦富の『鯛と羊』という本が中國で出版され、北京に來られた。記者は莫邦富に対してインタビューした。

   【記者】先生は日本で滯在して既に30年以上にわたったでしょう。その滯在経験からして、現在、日本人の中國に対する全體的な認識はどのようなものだとお考えですか?この30年で、この認識には変化があったでしょうか?その原因は何でしょうか?

 【莫邦富】31年間の在日経験を振り返り、中國に対する日本の全體的な認識は実際に変化していると思います。例えば20年前に、私は日本で「北京の白菜」を描寫した本を目にしました。冬に白菜を貯蔵する現象を通し、當時の中國の庶民の生活を描寫し、これにより中國経済についての分析を展開していました。私は當時、日本人が「拡大鏡で中國を見ている」ことに非常に驚き、このように小さいものを通して大きいものを知る、深く分析する能力に感心しました。

  しかし20年後、私は変化を感じました。ある時私は、友人たちを連れて、日本の街頭にある旅行社の入口で、旅行パンフレットを見ていました。素晴らしいパンフレットがたくさんある中で、中國本土の情報だけが見つからなかった、中國本土に関する旅行パンフレットは1冊も揃わなかったのです。このような店は1軒だけでなく、ほとんどすべての店で中國の情報は見られませんでした。ですから、もし20年前の日本が拡大鏡で中國を見ていたのであれば、現在の日本は中國に対して「見たくない」、「見るのを拒んでいる」という狀態になっていると思います。

  初め私は、中國の経済総量が日本を追い越したので、日本は心理的にそれに適応し、ショックから立ち直る期間が必要なのだと思っていました。しかし後になって、このように目を開いて強國を見るのを恐れている日本の心理は、中國に対してだけでなく、ヨーロッパやアメリカに対してさえも同じであることに気づきました。日本の若者の多くはもともと、外國に行きたくない、外國になど行けないと感じているのです!日本人が現在行きたいと思っている國は恐らく、タイ等の東南アジア諸國と中國の台灣だけでしょう。そこでは、尊敬されているという優越感を味わえるからです。

  さらに、私がより深刻だと思う別の問題があります。それは、日本人の學習意欲が大きく衰退しているという點です。例を挙げると、來日當初から18年間、私は日本メディアから「外國人の観點から客観的に日本を見ると、日本の社會にはどんな問題が存在すると思うか、またどのような面で改善が必要か?」とよく尋ねられました。しかし現在では、日本メディアは「日本のどこがいいと思うか?」と聞くようになりました。日本に対する批判的な意見や提案など全く聞きたくないのです。このことから、私は日本の學習意欲が衰退しており、多くの場合、盲目的な自己満足が多くの日本人の目を欺いていると感じています。

  中國の改革開放と経済の急速な発展に伴い、通信手段も充実となっている現在、中日両國では情報収集の面で、逆転の現象が発生しているようです。現在、出國して日本に來る中國人はますます増えており、日本の動向に注目し、日本の情報を深く掘り下げる人も増えてきています。日本は中國から綿密に研究される國になってきているのです。

   【記者】中日両國の経済貿易交流が深まるにつれて、より多くの中國の情報が日本に伝えられ、ますます多くの企業が日本に対して投資業務を展開するようになっています。文化の角度から、日本への投資において注意しなければならない問題について教えていただけますか。

   【莫邦富】対外投資において、対象國の文化的背景に対する理解が非常に大切だと思います。例えば、日本で投資を行うために中國から來た多くの友人をもてなしたことがありますが、彼らは日本に着くと、自分の背景がいかに立派か、資金がいかに豊富か……を語ります。でも、ある日本企業はこれらに興味があるわけではありません。ある日本の漁業會社の社長が一言、「私と提攜したい、又は私の會社に資本參加したいのであれば、まず私から一匹の魚を買うことから商売を始めるべきだ。」と言ったことがあります。

   このため、対外投資や企業間の買収、合併買収は単なる資金的な合併でしょうか、実際には文化的背景の結合、さらには従業員チームの再編成でもあるはずです。外國企業の従業員を自分の部下にし、彼らが自分のために努力し、戦ってくれるようにするのは、簡単なことではありません。

   このほか、外國企業の買収に成功するかどうかにおいて、買収する企業のトップの人格的魅力が非常に重要だと考えます。

   企業法人は、自分が代表しているのは自分個人の魅力だけでなく、一つの國の魅力をも代表していることをいつも銘記しなければなりません。社內で文化的な衝突が発生した場合、行政命令に頼るのではなく、トップの広い心で部下を感動させなければならない時の方が多いかもしれません。小さな分野から努力し、細部から着手するなら、買収後の企業再編をより円滑に行えるかもしれません。

 
 (新華社より)

 

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新華網日本語

莫邦富:日本人は世界を見るのを拒んでいる

新華網日本語 2017-07-14 06:29:44

   

   新華網北京7月13日(記者/郭丹)この間、莫邦富の『鯛と羊』という本が中國で出版され、北京に來られた。記者は莫邦富に対してインタビューした。

   【記者】先生は日本で滯在して既に30年以上にわたったでしょう。その滯在経験からして、現在、日本人の中國に対する全體的な認識はどのようなものだとお考えですか?この30年で、この認識には変化があったでしょうか?その原因は何でしょうか?

 【莫邦富】31年間の在日経験を振り返り、中國に対する日本の全體的な認識は実際に変化していると思います。例えば20年前に、私は日本で「北京の白菜」を描寫した本を目にしました。冬に白菜を貯蔵する現象を通し、當時の中國の庶民の生活を描寫し、これにより中國経済についての分析を展開していました。私は當時、日本人が「拡大鏡で中國を見ている」ことに非常に驚き、このように小さいものを通して大きいものを知る、深く分析する能力に感心しました。

  しかし20年後、私は変化を感じました。ある時私は、友人たちを連れて、日本の街頭にある旅行社の入口で、旅行パンフレットを見ていました。素晴らしいパンフレットがたくさんある中で、中國本土の情報だけが見つからなかった、中國本土に関する旅行パンフレットは1冊も揃わなかったのです。このような店は1軒だけでなく、ほとんどすべての店で中國の情報は見られませんでした。ですから、もし20年前の日本が拡大鏡で中國を見ていたのであれば、現在の日本は中國に対して「見たくない」、「見るのを拒んでいる」という狀態になっていると思います。

  初め私は、中國の経済総量が日本を追い越したので、日本は心理的にそれに適応し、ショックから立ち直る期間が必要なのだと思っていました。しかし後になって、このように目を開いて強國を見るのを恐れている日本の心理は、中國に対してだけでなく、ヨーロッパやアメリカに対してさえも同じであることに気づきました。日本の若者の多くはもともと、外國に行きたくない、外國になど行けないと感じているのです!日本人が現在行きたいと思っている國は恐らく、タイ等の東南アジア諸國と中國の台灣だけでしょう。そこでは、尊敬されているという優越感を味わえるからです。

  さらに、私がより深刻だと思う別の問題があります。それは、日本人の學習意欲が大きく衰退しているという點です。例を挙げると、來日當初から18年間、私は日本メディアから「外國人の観點から客観的に日本を見ると、日本の社會にはどんな問題が存在すると思うか、またどのような面で改善が必要か?」とよく尋ねられました。しかし現在では、日本メディアは「日本のどこがいいと思うか?」と聞くようになりました。日本に対する批判的な意見や提案など全く聞きたくないのです。このことから、私は日本の學習意欲が衰退しており、多くの場合、盲目的な自己満足が多くの日本人の目を欺いていると感じています。

  中國の改革開放と経済の急速な発展に伴い、通信手段も充実となっている現在、中日両國では情報収集の面で、逆転の現象が発生しているようです。現在、出國して日本に來る中國人はますます増えており、日本の動向に注目し、日本の情報を深く掘り下げる人も増えてきています。日本は中國から綿密に研究される國になってきているのです。

   【記者】中日両國の経済貿易交流が深まるにつれて、より多くの中國の情報が日本に伝えられ、ますます多くの企業が日本に対して投資業務を展開するようになっています。文化の角度から、日本への投資において注意しなければならない問題について教えていただけますか。

   【莫邦富】対外投資において、対象國の文化的背景に対する理解が非常に大切だと思います。例えば、日本で投資を行うために中國から來た多くの友人をもてなしたことがありますが、彼らは日本に着くと、自分の背景がいかに立派か、資金がいかに豊富か……を語ります。でも、ある日本企業はこれらに興味があるわけではありません。ある日本の漁業會社の社長が一言、「私と提攜したい、又は私の會社に資本參加したいのであれば、まず私から一匹の魚を買うことから商売を始めるべきだ。」と言ったことがあります。

   このため、対外投資や企業間の買収、合併買収は単なる資金的な合併でしょうか、実際には文化的背景の結合、さらには従業員チームの再編成でもあるはずです。外國企業の従業員を自分の部下にし、彼らが自分のために努力し、戦ってくれるようにするのは、簡単なことではありません。

   このほか、外國企業の買収に成功するかどうかにおいて、買収する企業のトップの人格的魅力が非常に重要だと考えます。

   企業法人は、自分が代表しているのは自分個人の魅力だけでなく、一つの國の魅力をも代表していることをいつも銘記しなければなりません。社內で文化的な衝突が発生した場合、行政命令に頼るのではなく、トップの広い心で部下を感動させなければならない時の方が多いかもしれません。小さな分野から努力し、細部から着手するなら、買収後の企業再編をより円滑に行えるかもしれません。

 
 (新華社より)

 

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