中國政府はこれまでに何度も、東アジア地域包括的経済連攜(RCEP)交渉の早期終結を目指す考えを明らかにしてきた。RCEP交渉第19回會合の開始を控えて中國商務部の高峰・報道官は、中國が「交渉促進、協力促進、成果促進」の方針を堅持し、現代的、全面的、ハイレベルで互恵につながる協定の早期締結に向けて努力すると話した。
現在、世界経済で最も活力があり、カバー人口が多く、広範囲でメンバーも多様な地域自由貿易協定となるRCEPの交渉が早期に終われば、中國とアジア太平洋地域自由貿易に大きな利益をもたらし、アジア太平洋自由貿易區の建設に重要な一歩となる。
公式情報によると、中國とイスラエルは先ごろ、北京市で自由貿易區第2回交渉を行った。雙方は、貨物貿易、サービス貿易、経済・技術協力、電子商取引など多項目のルールと問題について話し合い、前向きな進展があった。中國-チリ自由貿易區高度化の交渉も進んでいる。
中國政府の計畫によると、今後は「一帯一路」沿線20カ國と自由貿易區の建設を進める。具體的には、中國-イスラエル自由貿易區のほかに、中國-灣岸協力會議(GCC)、中國-モルディブ、中國-スリランカ自由貿易區などがある。
中國社會科學院世界経済・政治研究所の東艶・研究員は、中國の自由貿易パートナー國について、數が増えているだけでなく地域も広がり、協定の深みも持続的に増していると説明した。「中國は、ハイスタンダードな自由貿易區ネットワークを徐點に構築している」。
中國にとってこれは貿易競爭力の増強につながり、國際貿易環境の不確定性に対応する最善の選択となる。
「中國が今、最もやらなければならないのは、各方面と自由貿易協定の交渉を進めることだ」。中國人民大學國際関係學院の李巍・副教授は、中國がこれまでずっと自由貿易を大きく支える手本になってきたと指摘。ドーハ・ラウンド交渉が合意に至らない狀況のなか、自由貿易區が対外貿易を促進する有効な手がかりになるとの見方を示した。
世界第2の経済大國として中國が確固として自由貿易區の建設に取り組むことは、経済グローバル化と自由貿易の生命力が依然として旺盛なことを示している。
中國人民大學重陽金融研究院の王文・執行院長によると、英米がそれぞれ第一波と第二波の経済グローバル化を主導した上で、中國が自由貿易區の建設をやり抜くことは、経済グローバル化「3.0」時代の創始につながる見通しだ。王文氏は、中國の自由貿易區戦略が開放型世界経済を再構築し、既存の國際貿易システムを効果的に補充することで、中國と世界の経済成長の強い原動力になるとの見解を示した。
(チャイナネット)
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