
依然として険しい世界経済の回復
今、スイスの小都市ダボスに世界中から注目が集まっている。「敏感で責任あるリーダーシップ」をテーマとする世界経済フォーラム2017年年次會合に中國の習近平國家主席が初めて參加する。グローバルガバナンスシステムが多くの試練に直面するなか、中國がどのような役割を擔い、何を行うのかをめぐり、世界が「中國の聲」と「中國の知恵」に期待している。
中國共産黨第18回全國代表大會の開催後、中國に経済成長のイノベーションや全面的な改革深化などの新しい変化が起こったことで、習近平國家主席のダボス初登場に世界が大きな期待を抱いている。
「中國の國家主席がダボスを訪れることには非常に大きな意義がある」。スイスのジュネーブに本部を置く、貿易と持続可能な開発のための國際センター(ICTSD)のメリンダ所長は、世界の政治 経済が不安定で、保守主義が一部の國や地域で&頭するなか、習近平國家主席のダボス訪問は、中國が世界第2の経済大國として安定性、持続性を有し、國連の持続可能な開発のための2030アジェンダや、気候変動に関するパリ協定などを遵守する意思を國際社會に示すことになると指摘した。
「中國は最新の‘第13次5カ年計畫’を通じ、包括と責任ある成長に向かうと同時に、中國経済もさらに持続可能なものに変わっている」。世界が注目している2017年から一定期間の中國経済の見通しについてメリンダ所長は、「非常にポジティブ」という自身の考えを明らかにした。
中國経済の將來に対するこうした評価は、中國が持続可能で包括的な成長などのテーマを継続的に強調してきたことがベースとなっている。「中國は2016年のG20サミットで、多くの重要なテーマに対して指導力を発揮した」と世界経済フォーラムのリチャード サマンズ専務理事は話している。
『ロイター』は、國際社會のグローバル化をめぐる懸念に対し、中國政府が「どのように経済グローバル化に包括性を持たせるか」について考えを示すだろうと伝えた。
『AP通信』は、トランプ次期米大統領が米國の製造業発展を促進するために、米國市場への參入を規制する見通しで、保護貿易主義の問題が目立つようになったと指摘。習近平國家主席のスイス訪問は、「中國が自國の安定維持やグローバル化の提唱、保護貿易主義への反対をめぐり、力を発揮することを國外にみせるだろう」としている。
「私は、中國のグローバル政策を高く評価している。中國はグローバル経済の安定に大きな機能を発揮しているだけでなく、発展途上國にも支援の手を差し伸べている」。世界的な大手シンクタンク、ドイツ発展研究院のシニア フェローを務めるウルリッヒ ボルツ氏は、中國の経済政策が長期的な持続可能性を目標にしていると指摘。中國政府が環境適合型、資源節約型の生産方式へのモデル転換に注力しており、同時に社會の不平等の解消にも努めていると分析した。
米イェール大學のスティーブン ローチ教授は、『プロジェクト シンジケート』のウェブサイトで「中國無き世界経済は暗黒になる」という文章を発表。「私は世界経済の見通しをほとんど楽観していないが、世界が直面する問題は、中國経済崩壊論よりも深刻だろう。危機後の世界経済を中國経済がけん引しなければ、非常に大きな苦境に陥っていたと思う」との考えを示した。
メリンダ所長が話したように「習近平國家主席がダボスで開かれる會合に出席すれば、現在の世界経済の秩序や貿易 投資の枠組み、気候変動対策などにより大きな指導力を発揮し、チャンスと支援を提供する」だろう。
『ニューヨーク タイムズ』は、カリフォルニア大學サンディエゴ校の専門家、ビクター シー氏の考え方をまとめ、実際に世界的な議論が必要な問題において、中國の影響力は「中期的にピークに達する可能性がある」と伝えている。
包括、ウインウイン、互恵、開放など、中國が世界経済ガバナンスに向けて打ち出した「処方箋」は次第に認められつつある。
(チャイナネット)
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