スイスのジュネーブに本部を置く世界保健機関(WHO)のクリスチャン・リンメア報道官は5日、重症急性呼吸器症候群(SARS)と比べて「現時點で中東呼吸器症候群(MERS)は人から人への持続的な感染力が低い」として、「過剰の不安を抱える必要はない」と人點に呼び掛けました。
リンメア報道官は、「MERSとSARSのウイルスは同じコロナウイルスの仲間だが、現時點でMERSウイルスは直接的な感染方法で広がっており、次點に人から人へ感染する傾向がない」としています。
リンメア報道官はまた、「現在、中國と韓國は、感染の疑いがある患者に対する診斷と隔離治療、および患者と接觸した人への追跡と隔離観察など、必要な対策を講じている」とした上で、自ら隔離観察を行う人に対し「14日間観察する」とのアドバイスを與えました。さらに「現時點で、WHOは観光客に対する水際検查や渡航制限などの対策を実施することを勧めない」と述べました。
一方、中國疾病予防コントロールセンターが5日に発表したところによりますと、同センターのウイルス感染症所と恵州市疾病予防コントロールセンターは合同で、中國初のMERS感染症例のウイルスに対するDNA配列の解析を完了したということです。その結果、これまでにウイルスの感染力が強まる明らかな徴候はなく、ウイルスゲノムにおける一部の遺伝子の変異と組替えについて、その生物學的な意味を分析しているところだということです。
(中國國際放送局)
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