新華網東京8月22日(記者/楊汀 鄧敏)8月15日は日本の「敗戦記念日」にあたる。日本には『8.15』という月刊誌があり、主に第二次世界大戦に參加した日本兵や戦爭経験者が戦爭の歴史について反省と回顧を記した歴史的な文章が掲載されている。編集・発行元である「日中友好8.15の會(元軍人の會)」はこれまで56年の歴史を歩み、総発行回數は第660期を超えている。
日本僑報社は2004年から毎年12カ月分の『8.15』をまとめた合本を出版している。日本の敗戦72周年にあたり、「日中友好8.15の會」の沖松信夫代表幹事と日本僑報社の段躍中編集長は新華社記者のインタビューに応じ、中日両國の民間人に共通する戦爭の歴史への追憶や歴史を鑑とするこれからの展望についてを語った。
最新の合本である『2016年の8.15』の第一部は、沖松代表幹事の執筆した文章で始まっている。この中で沖松代表幹事は、安倍政権による新安保法の制定及び集団的自衛権行使容認を痛烈に批判し、これを「明治回帰の危険な流れ」と稱している。また、文章にはナチスの軍服を着せられ、ヒトラーのような髭を生やした安倍首相のイラストが掲載されている。
今年92歳になる沖松代表幹事は舊日本陸軍で本土防衛を擔う特攻隊員だった。日本が敗戦を迎えた1945年當時、沖松代表幹事は20歳になったばかりだった。沖松代表幹事は戦後、埼玉県のある高校の教師として「社會科」を教えていたが、戦爭の経験は彼の心に拭いきれない暗い影を落としていた。
1975年、沖松代表幹事はもと陸軍中將の遠藤三郎氏が設立した日中友好8.15の會の前身に當たる「日中友好元軍人の會」に入會した。この反戦平和団體の趣旨は、舊日本軍の戦爭の罪を反省し、中日友好に盡力することにあり、『8.15』はその機関誌にあたる。
40年余りにわたり、沖松代表幹事はメンバーとして活動に參加し、毎年2、3本の記事をこの機関誌に投稿し続けており、その內容は本人の戦爭経験や日本がなぜ戦爭の道へと向かっていったのか、及び歴史を反省し中日友好を推し進め、執政黨の危険な兆候に対しいかに反対するかなどにわたっている。沖松代表幹事は「我たちは戦爭の罪を身をもって背負った元軍人として、戦爭を拒み、戦爭の根源を根本から排除して、近隣諸國、特に中國との友好関係を積極的に進めていきます。」と語り、「日中友好元軍人の會」の設立宣言や反戦活動のプロセスを振り返った。
2011年の「日中友好元軍人の會」設立50周年の際に、この団體は「日中友好8.15の會」に改名された
改名の理由について話が及ぶと、沖松代表幹事は、「その理由としてまず、元軍人が次點と亡くなる中、より多くの反戦思想を持つ人材の入會を促す必要があること。そして、『8.15』は一般的には日本人に屈辱の日と見られているが、我たちはそれを日本を生まれ変わらせる日だと考えていることです。」と語った。
「日中友好8.15の會」には現在、教師や學生、公務員といった多くの若者が入會しているという。
「安倍政権が新安保法を制定し、集団的自衛権行使を解禁し、憲法改正の推進に取り組む狀況のもと、我たちは設立宣言で提起した趣旨を堅持し、政府の間違った方向性を正す戦いを行い、平和憲法を守っていかねばなりません。」と沖松代表幹事は記者に語った。
(新華社より)
関連記事:
