世界の地表溫度の上昇率は1998年以降にやや低下し、國內外で「地球溫暖化停滯」をめぐる議論が交わされた。「Climate Dynamics」誌(電子版)は先ごろ、中國と米國の科學者による共同研究の成果を発表した。資料によって差があるが、各年代のスケールで見ると世界の海洋は溫暖化を続けており、1998年以降も地球溫暖化が加速している。科技日報が伝えた。
同論文の筆頭著者で中國科學院大気物理研究所の成裏京副研究員は取材に対し、「1998年以降、地表溫度の上昇率のみがやや低下しただけで、地球溫暖化が停滯したわけではない。海洋は地球溫暖化の9割以上のエネルギーを吸収するため、海洋の熱含有量の変化が気候変動を調べる重要な指標となっている」と指摘した。
同研究チームは「地表溫度上昇の低下期」(1998−2012年)及びその前の段階(1983−98年)の、異なる海盆・海洋の熱含有量の相対的な変化を比較し、海盆間に明らかな熱量再分配が存在することに気づいた。1998年以降、各海盆は世界の海洋の熱吸収で平均的に貢獻し、特定の海盆が主導的地位を佔めることはなかった。各海盆の溫度上昇率の低下の重要性に関する議論は、熱含有量の計算深度の選択と関連しており、また資料間の差によるものでもある。現在よく使用されている英日両國のデータに、なぜこれほど大きな差があるのだろうか。成氏は、「日本のデータは前世紀の南半球における溫暖化のペースを過小評価しており、英國のデータは表層の溫度上昇率を約90%低く見積もっている」と指摘した。
(人民網日本語版)
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