習近平國家主席は19日、訪中した米國のティラーソン國務長官と會談した。雙方はティラーソン長官の東アジア歴訪で、最も志の高い會談を行った。習主席は中米関係の重要な意義を強調し、ティラーソン長官は中米の「衝突と対抗を回避、相互尊重、協力 ウィンウィン」という原則を遵守すると表明した。これは中國が主張する、中米新型大國関係の軸となる內容だ。
メディアの報道、米國務省が開示したティラーソン長官の中國での談話によると、長官は中國側に対して上述した原則を少なくとも2回口にした。オバマ時代には、中國側がこの原則を強調していた。米國が積極的にこの原則に言及した記録は、メディアの記事にはない。
ティラーソン長官は中國で朝鮮問題について言及したが、西側メディアは「溫和な調子に変化」と判斷した。ティラーソン長官は記者団に対して、中米は共に協力し、朝鮮政府に異なる路線を歩ませ、核兵器の開発を停止させられるか説得を試みると表明した。米メディアは以前、米國が朝鮮と取引をする中國企業に対して制裁を行う意向があると報じていたが、ティラーソン長官は中國で一言も觸れなかった。韓國メディアはティラーソン長官が北京で、ミサイル迎撃システム「THAAD」配備の「正當性」について公然と説明を行わなかったことに、深い失望を示した。
ティラーソン長官は日韓で具體的な発言をし、朝鮮問題が東アジア歴訪の重要な関心事となった。中國に來ると話題の中心が変わり、中米大國関係がより際立った。ティラーソン長官は両國の首脳會談は「米中関係の今後50年間の発展の方針を示さなければならない」と発言した。これは米國側の新鮮な表現だ。
トランプ大統領が就任すると、中米関係の問題がより難しくなったかに見えた。しかし米國側はかつてないほど積極的な動向を示していることから、両國関係には不確定性があるほか、戦略的な認識の歩み寄りが見られるようになった。全體的に見て、両國の具體的な摩擦は絶えず生じるが、雙方の摩擦をコントロールする意向もはっきり示されてきている。中米関係における問題のコントロールを維持するという、共通する政治の決意が急速に形成されようとしている。
中米政府間では、メディアの予想を上回るペースで、相互理解の促進が強調されている。これは一種の「大枠組み効果」を生み、トランプ大統領のツイッター投稿による衝撃が當初ほど強くはなくなった。両國関係に大きな問題が生じることはない。これは基礎的な判斷として再び口にされるようになった。中米関係が今後4年內により良くなるという憶測も、一部では大膽に口にされるようになった。
米國側は以前、中米関係の戦略的な位置づけを定めることを、あまり好まなかった。それよりは具體的な事業と問題により、中米関係の全體的な姿を自然と浮かび上がらせようとしていた。トランプ政権は両國関係の「成果中心」を重視しているが、共に中米関係を戦略的に構築していこうとする意欲は、最近の米歴代政権では最も強い。中國はこれを歓迎するべきだ。
中米両國は各種問題をめぐり「駆け引き」の傾向を強めるかもしれない。両國は戦略的に対立する可能性がより低くなっているが、駆け引きそのものは激化し、拡大する可能性がある。例えばティラーソン長官の中國での積極的な姿勢は、中國側にこれから譲歩を迫るための伏線かもしれない。
中國は、米國が対中関係から得る利益を拡大することに反対しないが、これは一方的な利益ではなく、中米のウィンウィンの枠組みの一部でなければならない。両國は「ウィンウィンとは何か」について近い観點を形成しており、理論上はゼロサム関係の中で利益の境界線を定めるほうが容易だが、実際の過程はそれほど容易ではない。
現在は中國とトランプ政権の交流の初期段階であり、雙方は相手側の我慢の限界に探りを入れ、両國の交流において有利な立場になろうとしている。中米の具體的な問題で摩擦が生じた場合に、中國は自らの立場を勇敢に貫き、相手側からの複雑な情報による幹渉を回避するべきだ。中國側は係爭に勝ち、摩擦を解消する。これは中國側に「重大な譲歩」をさせるよりも、未來に対してまったく異なる影響を及ぼす。
朝鮮の核問題は、典型的な例だ。中國側は問題解決に向け誠意ある毅然たる態度を持つ。中米は真剣な意思疎通により、重要な共通認識を形成できるはずだ。中國が米韓の過激な主張に妥協し、軽率に譲歩することはない。
中米首脳會談が期待されている。中米は準備作業について條件を提示するはずで、中國側も重要な譲れぬ意志を示す。中國は現在まで、米新政権の発足2カ月以來、最も穏健な態度を示しており、実質的な高い効果も得ている。これと関連する経験は、総括されるべきだ。
(チャイナネット)
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