在インド中國大使館で行われた送別會
インドで足止めされて54年もなった中國人元兵士の王琪さんは在インド中國大使館の斡旋と國內関連當局の積極的な働きかけとインド政府の協力の下で、現地時間11日朝3時に、インドを離れる手続きを終え、ニューデリーから帰國の途に就きました。
出発に先立ち、10日夜、羅照輝中國大使が大使公邸で王琪さんらの一行と會いました。羅大使は、「54年も思い続けた帰國はこの10日間転機が訪れた。これは一重に王さんの母國と故郷への思いと粘りづよい頑張りにある。また、関連當局の連攜プレーと積極的な働きかけにもよるものだ」と話しました。
在インド中國大使館は王さんらの一行を見送る盛大な送別會を行いました。
中國軍の元工兵だった王さんは1963年元旦、中印國境沿いの森で迷子になり、二日後に、近くを通過したインド側の赤十字救援車に救援を求めましたが、思いもかけずインド軍當局に引き渡されただけでなく、スパイの罪にかけられ刑務所で7年間も過ごさせられました。その後、インド中央部にあるマディヤ・プラデーシュ州のある辺鄙な農村に送られた王さんは現地の女性と結婚して、4人の子どもをもうけました。これまでの54年間、王さんは祖國に戻りたい考えを一度たりともあきらめたことなく、インド政府と地方當局に數萬件にも上る手紙を送り、助けを求め続けていました。
11日に、王さんと一緒に帰國したのは、息子夫妻、娘、一番下の孫娘を含む5人です。一行は北京時間11日晝頃に北京首都國際空港に到着し、その後、飛行機に乗り継いで、故郷の陝西省鹹陽市に向かいます。中國では一家団欒して過ごす伝統的な祝日・元宵節にあたる11日夜までには、親族たちと會うことができると見られています。

