
3月17日、東京に武漢大學の桜の広告がお目見えした。武漢が「世界の桜の郷」という名のもとに日本人の花見観光を促している點について、ネットユーザーの間で桜の発祥地に関する論爭が起きており、観光業界の関係者たちに武漢の「新花城」というこの新しいブランドをどのように立ち上げていくべきかという考えを投げかけている。荊楚網が伝えた。
「武漢大學の桜」が東京でお目見え
「日本の東京で目にした武漢大學の桜の広告を寫真に撮ったところ、ツイッター上で日本人の脳內妄想が全開してしまった。見識が広まった!」とあるネットユーザーが17日、ウェイボーに寫真つきで記事を投稿したところ、ネットユーザーの話題を集め、昨日18時までにこのウェイボーの転載回數とコメント數がいずれも20萬回を突破している。
各方面に確認したところ、この広告は漢信互聯網金融服務(武漢)株式有限公司が企畫したことが判明した。早速、當社の曽慶群CEOに取材したところ、「3月末に當社は1周年を迎えた。當社は武漢に拠點を置く、國資係のインターネット金融企業で、武漢大學の桜は武漢の特色の一つであり、ちょうど當社でも桜の製品を取り扱っていることもあり、2つを結び付けて宣伝することにした。自社を宣伝すると同時に、世界に向けてより多くの武漢の特色を宣伝することができる」と答えた。
武漢大學の花見客は過剰気味の傾向
このウェイボーへの投稿は武漢の観光業界に少なからず不協和音を生じさせている。「武漢大學の桜を宣伝するくらいなら武漢の桜を宣伝すればいいのに」と10數年ほど武漢の観光業界で働いているという陳さんは語る。今年の武漢大學の桜は「入場制限」をしていて、すでに花見客の人數に影響が出ている。陳さんは「武漢大學の桜は武漢の花経済のエンジンとも言える存在だが、だからと言って唯一の存在になってはいけない。武漢はもう何年も新花城をスローガンにしており、対外的にもっと他のことを多く宣伝すべきだ」と指摘した。
武漢観光局の責任者はここ數年、武漢は「新花城」の構築に力を注いでおり、「十二五(第12次五カ年計畫、2011-15年)」期間中、武漢が受け入れた観光客総數は延べ8940萬人から延べ1億9300萬人まで増加し、観光による総収入も753億元(約1兆3千億円)から2050億元(約3兆5千萬円)まで増加したとし、武漢大學の桜の他にも、東湖の梅、東西湖のチューリップ、江夏のラベンダーなどがあるとした。しかし、桜以外は今のところ一般的に広まっていないことも認めており、「現在は花見と言えば一般的に武漢大學か東湖の桜を指す」と語った。
武漢楊春湖旅遊集散有限公司の責任者は武漢大學の桜はここ數年の宣伝効果で、毎年の花見客の人數が過剰気味になってきており、「入場制限」は花見を快適にするが、當然花見客の人數に影響を與えるとした一方で、「しかし個人の意見としては、長期的にみて入場制限がもたらす利益は大きいと思う」と語った。
専門家は武漢大學と東湖の花見ルート開設を提案
観光業責任者の多くは、美しい花を鑑賞するためだけに人が集まるのではなく、より多くの人は一種の文化を見るために集まっていると指摘している。武漢観光局の責任者は「武漢大學に桜を見に行く人點は単に桜を眺めに行くのではなく、より多くはその桜の歴史や武漢大學の古くて素樸な建造物と文化的な雰囲気を楽しみに行くのだ。これらはまねできない希少性がある」と語る。
ある観光客は桜の季節に武漢大學はより多くのサービスを提供できないだろうかと提案している。例を挙げると桜の歴史の展示や博物館や駐車場、レストランなどの施設を一般的に開放してはどうかというものだ。また「北京大學に習い、より寛容に見學者を受け入れることで、武漢市の観光都市イメージに貢獻できると思う」と語った。
湖北大學観光発展研究院の馬勇院長は「武漢大學はまず大學キャンパスとして學生の學業を満足させることを優先すべきだ。今年採用した入場制限という方法は武漢以外から訪れる観光客にとっては計畫的に花見をできるという點で有利に働いた。しかし武漢大學は他の方法も試してみるべきだろうと思う。例えば武漢大學で花見を終えた後で、後門から東湖へ移動し、船に乗って東湖の桜園の桜を鑑賞するといった花見専用ルートの開設などが考えられる。そうすれば観光客を分散できるだけでなく、武漢の花ツアーのサポートにもなる」とした。
(人民網日本語版)
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