
吉仁&溝口遺跡の高&遺構中心部で見つかった石室墓。(2019年9月2日撮影、小型無人機から、ウルムチ=新華社配信)
【新華社ウルムチ12月22日】中國新疆ウイグル自治區イリ・カザフ自治州ニルカ県にある吉仁&溝口遺跡の考古調查隊は、2年間の発掘作業を経て同遺跡の高&遺構が約3500年前の大型墓地だと確認した。高&&央部に位置し、墓地の中核をなす墓室は、小石を並べた石敷きが放射狀に延び、また紅土が広範囲に使われていることから、強烈な太陽信仰があったことを物語っている。
同高&遺構は2018年に試掘調查が行われ、出土した土器や石器、罐(貯蔵容器)などから青銅時代のものだと分かったが、遺構の性質までは特定できなかった。昨年の調查では、高&の北東部にグリッド(方眼狀の區分け)を設置。石を交互に積み上げ、外側を紅土で覆った石壁を発見したほか、礫石や玉石を並べた17本の帯狀の石敷きも見つかった。
石敷きを空から見ると、一本一本が太陽の光線のように高&の中央部から周囲へ放射狀に延びているのが分かる。調查隊の責任者、新疆文物考古研究所の阮秋栄(げん・しゅうえい)研究員は「このような文化遺構は古代の原始的な太陽崇拝だと容易に想像できる。新疆の孔雀河やユーラシア草原でも同様の遺構が見つかっている」と説明した。
その後の発掘で、中央部に「甲」字形の石室墓があることも分かったが、大規模な盜掘にあっており、墓室からは何も発見されなかった。
今年実施した再度の発掘で考古學者らは、高&遺構の規模が大きく、構造も特殊かつ複雑であることから被葬者が高位者だと判斷。遺構が早期牧畜民の王陵級の墓地だとの認識を示した。巨大な高&、中央の墓室から放射狀に配置された無數の石敷き、墓室の床や墓室周囲、高&外郭に使われた紅土から、遺構が強烈な太陽崇拝を體現していることも確認された。
同遺跡はニルカ県科蒙郷恰勒格爾村にあり、2015年にインフラ整備に伴う考古學調查で発見された。居住區と高&區からなる青銅時代後期の大型集落遺跡で、新疆の先史時代の年代區分や文化係統、集落形態、社會狀況、ユーラシア大陸の東西交流を研究する上で高い學術的価値があるとされている。(記者/張暁竜、周曄)












