
成都博物館が所蔵する清代の木彫観音像。(新華社配信/成都博物館提供)
【新華社成都8月14日】中國四川省の成都博物館で14日、成都地區での科學考古學発掘で出土した清代の木彫像を多數展示する木彫像展が開幕した。
木彫は中國で悠久の歴史を持ち、春秋時代にまでさかのぼることができ、秦・漢代に成熟へと向かった。仏教が伝來し、道教が盛んになるにつれて、木彫蕓術は次第に宗教信仰と結び付き、木彫像が登場した。木彫像は手工蕓の美しさの一方で信仰的効果も持っており、蕓術と文化の雙方の意味がある。
四川省は清代に中國で木彫像が最も流行した地域の一つだった。成都博物館が所蔵する清代の木彫像には仏教の観音と仏陀があり、また道教の文昌帝君、薬王、財神などもあり、さらに先祖像が含まれており、數が非常に多く、內容は豊かで、四川地域のほぼ全ての木彫像の種類が含まれる。
四川省は道教発祥の地であり、仏教も非常に盛んだった。そしてここの彫像蕓術には悠久の歴史がある。また、清代初頭の四川への大規模移住運動「湖広、四川を填(は)む」では湖広(湖北、湖南)や広東、福建、江西などの土地から移民が続點と流入し、郷土の慰めと神の加護を求めて、各自が信奉する地方の神を攜えて四川へとやって來た。移民は四川に入り、四川の社會構造を変えただけでなく、四川人の精神世界にも影響を與えた。四川清代木彫の題材は雑然としており、數は非常に多く、「湖広、四川を填(は)む」と非常に大きな関係がある。天府(四川省のこと)文化の「楽観・包容」もこれらの木彫像とその背後にある代表される各地の信仰との融合の中で存分に具現化されたものである。
清代四川地區の木彫像は使用材料が簡単なもので、彫刻技術は古拙であり、民間化、民俗化の特徴を持つ。地方の特色を十分に備えた文化遺産ではあるが、保護と研究は長い間やや手薄だった。主催者は今回の展覧會が伝統木彫の技術と文化価値を示すと同時に、四川清代木彫像に対する社會の関心を喚起したいという。(記者/童芳)












