【新華社昆明5月21日】清の時代の文化財「天施大爐」がこのほど、中國雲南省昆明市に位置する雲南省博物館に戻った。故郷を離れ20餘年、再び「郷裏の人びと」と間近に觸れ合うことになる。
「天施大爐」は清の康熙39年(1700年)に鋳造され、かつては同市の武安王廟の関聖帝君殿前に設置されていたが、舊日本軍の侵略期に昆明が爆撃を受け、廃墟の下に深く埋もれてしまった。1996年、昆明の道路拡張時に発見されるとその後所在を転點とし、台灣の文化財収集家・顔錚浩さんのコレクションとなっていた。
雲南省博物館の馬文鬥館長によれば「天施大爐」は重さ約178キロ、高さ119センチ、胴回り約230センチ。胴體の銘文ははっきりと読むことができ、鋳造時期や鋳造した官吏、信者が記録されているだけでなく、康熙帝が1673年の三藩の亂を平定した後、清朝の漢人部隊「緑営」の兵士が雲南に駐留した歴史も記されているという。
故郷に戻った「天施大爐」は文化財安全評価で「裸展示」の條件を満たした。今年5月18日に行われた設置式典の會場には早い時間から多くの市民が集まり、大爐の登場を待っていた。大爐が登場すると、市民らは順番に手で觸ったり、記念撮影をしたりしていた。
「天施大爐」の返還は、海峽両岸の文化界関係者の相互協力によって実現した。&&市故宮博物院の馮明珠元院長、上海博物館の陳克倫元副館長などの協力、支援の下で、顔氏は4日、大爐を雲南省博物館に寄贈することを決めた。
顔氏は「天施大爐」が同省に戻ることについて、自らと雲南省との間にある、絶つことのできない縁の証だとの考えを示すとともに、適切かつ合理的な方法にて収蔵、展示利用されることへの喜びと安堵の気持ちを表明した。
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