新華網北京1月19日(記者/桂濤)英國のテリーザ・メイ首相は17日、英國は歐州共同市場からの脫退を目指して歐州連合(EU)から國境管理権を取り戻し、英國に流入する移民の數を制限すると公言した。英國政府が昨年6月、國民投票で「EU離脫」を決定後、英國は初めてこの方針に関する姿勢を表明し、各関係者の注目を集めた。
メイ首相の最新の言動を見ると、「EU離脫」という民意が示された英國では、EUからの「完全な離脫」を求め、歐州共同市場からの撤退、歐州司法裁判所からの脫退、歐州から流入する移民の抑制に着手する。一方で、メイ首相は同時に行った演説で、英國はEUから離脫するが、歐州を離れるのではなく、EU諸國以外の國との連攜を強化する必要があると特に強調した。
歴史を詳細に整理すると、この英國の孤立化した帆船が実際に歐州という港から真の意味で出航したことはないことがわかる。現狀を見ると、EUは英國最大の貿易パートナーであり、英國とEU諸國の年間貿易額は4,000億ポンドを超え、英國の貿易総額の半分以上を佔める。また、EUは英國最大の対外直接投資受入先で、英國の主要な対外投資先でもある。労働力資源が不足する英國が歐州移民を徹底的に排除することは不可能でもある。
メイ首相の計畫によると、「EU離脫」によって英國は対外貿易で二本化路線を歩む。一方で、英國は米國、インドなどのEU諸國以外の國と自由貿易協定を締結できる。もう一方で、交渉を通じて「最大限に共同市場に參入できる。」英國人の実用性、段階的な進行、経験、懐疑を重んじる外交スタイル及び功利主義といった「歐州に懐疑的な伝統」は今回の「EU離脫ロードマップ」計畫に余すところなく表現されている。
強調すべき點は、英國が公表した「EU離脫」交渉目標は一方的な計畫に過ぎず、英國が最終的にいかにして「EU離脫」を実現するかは、EUとの長期にわたる複雑な交渉によって決定され、英國とEU雙方の実力と相互依存度によって決まることだ。
英國人が「EU離脫」を選んだ原因は、移民問題、中等所得階層の収入増の停滯、EU制度への反感など多岐に及ぶが、「EU離脫」自體がこれらの問題を解決できるのではなく、唯一の方法として全世界により一層、開放してはじめて、「EU離脫」後の英國が「リトル・ブリテン」になることを回避できる。
(新華社より)
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