獨佔の疑いをかけられながらも、配車サービス最大手「滴滴出行」は、ウーバーの中國事業(「優歩」)との合併後、市場のトップの地位を揺るぎないものとしている。商務部の沈丹陽報道官はこのほど、滴滴出行とウーバーとの合併案について公式のコメントを出し、この取引の當事者に対して同部に寄せられている通報についてはまだ法的な報告は行われておらず、商務部は現在、関連する法律 法規に基づいた調查を行っているところだと語った。獨佔の疑いについてはまだ決まったことはないものの、ドライバーと乗客への加熱したサービス合戦はすでに収まりつつあり、各地でも新たな政策の実施が急がれており、2社合併後のオンライン配車市場には変數が増え、高級サービス化が重要な突破口となる可能性もある。
ドライバーへの手當が停止
乗客側は料金の上昇に直面し、ドライバー側への手當もまもなく停止となる。滴滴快車のドライバーの趙さんが4日、記者の取材に語ったところによると、ドライバーサイドへの滴滴快車の手當は大幅に減少し、週末手當もすでに停止されている。趙さんによると、8月27日と28日の週末には、乗車回數38回以上での100元の奨勵手當があったが、3日と4日の週末にはこの手當は停止されていた。週末だけでなく、月曜から金曜までの手當も大幅に低下し始めている。滴滴出行プラットフォームでの手當は日増しに減っており、タクシー業務ではほとんど稼げなくなっているという。
記者の調べによると、北京市場だけでなく、成都や西安など全國のほかの多くの都市でも、ドライバー側への手當の大幅引き下げの狀況が現れている。
また滴滴出行プラットフォームだけでなく、人民ウーバープラットフォームでも、ドライバー側への乗車回數達成手當や朝晩のラッシュアワーの奨勵手當が引き下げられている。
流れは高級化?
乗客側では乗車料金が上昇し、ドライバー側では手當が停止される中、オンライン配車プラットフォームは、売上の増加と支出の削減に気を配ると同時に、市場の細分化にも取り組んでいる。地方のオンライン配車プラットフォームの匿名の擔當者は記者の取材に対し、オンライン配車の新たな政策は、地方政府にある程度の決定権を與えるもので、オンライン配車市場の変數は増え始めており、高級化が重要な解決の道となる可能性がある。
各大都市でのオンライン配車サービスをてがける「首汽約車」の魏東CEOによると、同プラットフォームは、価格の違いに大きく左右されるローエンドの乗客を放棄し、企業ユーザーや高級ビジネスマンの重點的な開発を進めている。その乗車料金は流しのタクシーよりも平均で50%高く、首汽約車とほかのオンライン配車プラットフォームとの乗客の重複度は低い。前述の匿名のオンライン配車プラットフォーム擔當者は、滴滴出行とウーバー中國事業との合併の強みはその取引量にあるが、オンライン配車についての新たな政策が打ち出されたことで、巨大な取引量を誇る両プラットフォームは、適格な車両やドライバーの不足によって困難に遭遇する可能性があると分析する。將來的には地方のタクシー會社と連攜して現地市場を開発するというのも悪くない選択肢と言える。だが地方政府がもしも、數量や価格におけるコントロールを強めれば、滴滴やウーバーなどのプラットフォームは、高価格の維持とミドル ハイエンド市場への取り組みを余儀なくされることとなる。
滴滴出行が成都市汽車運輸集団公司など50社近くのタクシー會社と協力関係を締結したとの情報もある。滴滴出行の董事長兼CEOの程維氏は、現在はタクシーと廉価タクシー、ハイヤーでプラットフォームが分かれているが、今後はこの區別をなくしていくことができる可能性もあると語っている。
(チャイナネット)
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