
日本の國際関係専門家の羽場久美子氏
【新華社北京9月25日】「安全保障関連法の成立後、米國は日本に中東などの激戦地域への派兵を要求すると見られるが、日本の民衆が強く反対する限り、安倍內閣も軽はずみな行動を取ることはできないだろう。」日本の著名な國際関係専門家の羽場久美子氏はこのほど、新華網記者の取材を受けた際に以上のように強調した。
日本の連立與黨は19日、議席數の優位性を頼りに國會參議院で安保法を強行採決し、米國は真っ先に歓迎の意を示した。米國が安保法を積極的に推進する理由について、羽場氏は次のような見解を示した。安保法の成立後、米國は自國の戦爭を支援するために、従來から一貫して北大西洋條約機構(NATO)加盟國に要請してきたように、中東などの戦亂地域、又は南中國海などの海域への派兵を日本に要求できる。一方で、羽場氏はまた、日本國內で安保法に反対する聲が広がっており、民衆が継続的に反対の聲を発する限り、安倍內閣は軽率に海外派兵に踏み切ることはできないだろうと指摘した。
羽場氏はさらに、分析を経て次のように指摘した。第一に、半數を超える日本國民が安保法に反対し、大多數の學者と憲法學者も安保法を違憲と判斷している。野黨と日本の學者は現在、安保法の裁決は無効で、抗爭を継続しなければならないと主張している。第二に、日本人は戦後の反戦と平和への意識が大変、強く、自衛隊が中東などの激戦地域で犠牲になった場合は、日本人はより幅広い反戦運動を巻き起こすと予想される。日本がいわゆる「正常な國家」になるのは、遠い道のりだと言える。
一方で、羽場氏は次のような懸念を示した。日本人の特徴は忘れっぽい點で、ある程度、憤慨したら落ち着く傾向にある。今の時期は反戦運動が盛んだが、安倍內閣が今後にかけてエネルギーを経済に移行し、アベノミクスによって経済が回復し始め、支持率が上昇したら、日本の民衆は安保法を忘れてしまう可能性がある。安倍內閣が來年の參議院選挙で議席數を確保できて、勝利を取れば、その時期に思い切って海外に派兵する可能性が高い。
羽場氏はまた、次のように指摘する。安倍內閣が今後、海外派兵するかどうかは、日本國內の反戦意識、平和意識がどれほど強いかによって決定される。したがって、重要なことは日本の民衆が抗爭を継続することで、反戦運動の新しい高波が絶えず沸き起こってはじめて、安倍首相は民意に逆らい、軽率な行動を取らなくなる。文化、社會、メディアなどの各界の関係者も協力を強化し、海外派兵を阻止しなければならない。
羽場氏はさらに、次のように述べた。期待に値することは、日本の若者が多くの抗議活動を行ったことだ。安保法の成立後、民衆はあきらめるべきではなく、継続的に抗議の聲を発するべきで、このようにしてはじめて日本の戦後の平和主義を擁護できる。
羽場久美子氏は日本の著名な國際政治學者、青山學院大學大學院の國際政治経済學教授で、その研究分野は米國政治、グローバル化、冷戦史、アジア地域協力などをカバーしている。
(新華網日本語)
當社サイトのコンテンツは著作権法によって保護されます。無斷転用、複製、掲載、転載、営利目的の引用は禁じます。
関連記事:
