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ウクライナ情勢の解決には各國の協力が必要 中國の専門家

新華社 | 2022-03-11 14:53:16 | 編集: 陳雨寧

   1日、ハンガリーのブダペスト西駅に到着したウクライナ市民。(ブダペスト=新華社配信)

   【新華社北京3月11日】中國でこのほど開かれた両會、全國人民代表大會(全人代)會議と中國人民政治協商會議(政協)全國委員會會議での外交部長記者會見は、國際情勢が複雑で不安定な中にあって、國內外の世論の注目を集めた。中國外交學院の王帆(おう・はん)副院長は、新華社傘下のネットメディア「新華網(しんかもう)」の取材に応じ、今回の記者會見が発した重要なシグナルについて解説した。

   記者からの「王毅(おう・き)國務委員兼外交部長は會見で、複雑な問題の解決に必要なのは冷靜と理性であり、火に油を注ぎ、矛盾を激化させることではないと述べた。しかし今、北大西洋條約機構(NATO)を含む西側諸國は実際に火に油を注いでいる。ウクライナ情勢がエスカレートする中、西側諸國はいったい何をしてきたのか」という質問に対し、王副院長は次のように見解を述べた。

   まず、責任の問題について。実際のところ中國は公平な立場で、問題の是非を正確に判斷し、その上で問題を解決するというわれわれが負うべき責任をすでに負っている。同時にわれわれは、この問題が非常に複雑で、さまざまな要因によるものであり、一國の責任ではないことを理解している。単純に制裁を課し、非難するだけではどの國も問題をよりよく解決できない。各國が協力し同じ目標に向き合って進むこそ解決できる問題だ。

   しかし、ウクライナ情勢全體の発端となった國もあれば、同時にまた危機の推進役、あるいは危機の黒幕となった國もある。彼らの目的は問題を解決することでは全くなく、問題を長引かせエスカレートさせることにある。このような中で一國に対し武器や弾薬を提供し続けることは、火に油を注ぐ典型的なやり方と言える。

   また、対ロシア制裁は歐州自體や、米國、そしておそらく長期的にはドル主導の金融システムなどを含む國際社會のあらゆるレベルに悪影響を及ぼすだろう。同時に、さらなる矛盾を引き起こすことになる。制裁によってロシアと歐米の間の矛盾は解決されておらず、むしろ激化し、一連の連鎖反応を引き起こしている。

   このため王毅氏は今回特に、緊張が増すほど、意見の相違が大きくなるほど交渉がますます必要になる、つまり理性と冷靜さを保って問題の解決に當たらなければならないと指摘した。問題解決に結び付く対策として、例えば、ロシア・ウクライナ間の2回の交渉で市民のための避難ルート「人道回廊」設置が初歩的に合意されたことは、非常に良い突破口となり得る。中國はこの問題でも中國の知恵とアイデアを提供した。王毅氏が行ったいくつかの提案は、われわれがいかに平和のための協議を進めているか、またいかに國連の枠組みの中で迅速で適時、効果的で安全な「人道回廊」を保護し、ウクライナの民間人や外國人居住者の最も基本的な生命と安全の保障を良い方向へ推進しているかをよく示している。このような方法こそが問題の真の解決の糸口になると認識している。

 

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