南寧軌道科技イノベーション産業パークの建設現場。(9月25日、ドローンから、南寧=新華社配信)
【新華社南寧12月21日】中國のドローン産業は近年、急速に発展しており、農業や観光などの分野で応用需要が高まる東南アジア諸國連合(ASEAN)各國との間で、協力の可能性が大きく広がっている。中國とASEANの交流や協力の最前線に位置する広西チワン族自治區は、地理的優位性と潛在力を生かし、ドローン活用を含む「低空経済」(低高度の有人・無人機を活用した経済活動)の発展を積極的に推進している。

第22回中國ASEAN博覧會で、中國企業が展示したドローン製品を見學する來場者。(9月21日撮影、南寧=新華社記者/郭軼凡)
同自治區の低空経済推進で重要なプラットフォームになっているのが、南寧軌道科技イノベーション産業パークだ。総投資額は3億7700萬元(1元=約22円)で、このうちインフラ建設大手の中鉄二十局集団が1億6千萬元を出資している。すでに21社が進出し、受注プロジェクトの契約額は累計10億元を超えている。

第22回中國ASEAN博覧會に出展した中國のドローン企業のブース。(9月21日撮影、南寧=新華社記者/郭軼凡)
同パークは人工知能(AI)の活用も意欲的に進めている。今年9月に開催された「第22回中國ASEAN博覧會」では「広西AI+(プラス)低空経済産業教育融合共同體」を設立。ASEANの國際人材100人以上を含む千人を超える複合型人材の育成を中期計畫として掲げたほか、AI実験室や低空感知実験室などからなる中核機能エリアも整備するとした。
中國の低空経済市場は巨大な潛在力を秘めている。中國民用航空局の予測では、中國低空経済の市場規模は2025年に1兆5千億元、35年には3兆5千億元に達する見通しだ。(記者/朱麗莉、郭軼凡)

中國(広西)ASEAN緊急ドローン応用・発展交流會で、展示されたドローンを見學する來場者。(9月20日撮影、南寧=新華社配信)

第22回中國ASEAN博覧會に出展した、中國の低空経済関連企業のブース。(9月21日撮影、南寧=新華社配信)