
中國貴州省黔南(けんなん)プイ族ミャオ族自治州恵水(けいすい)県出身の冉光津(ぜん・こうしん)さんは、元點は美術の教師だったが、偶然にも「楓香(ふうこう)染め」と觸れ合う機會があったことから、民族染織(せんしょく)工蕓の伝承の道を歩み始めた。「楓香染め」は民間に伝わる恵水県の染織工蕓で、楓(フウ、Liquidambar formosana Hance、中國名:楓香)の樹脂と水牛の油脂を混ぜた原料を使って描かれた生地を染料に浸して取り出し、煮て脂肪分を抜くことで、青地に白の花の模様が現れる技術だ。こうすることで、青と白のコントラストが鮮やかな布が出來上がる。色とデザインが素樸で上品なことから、「布に描かれた青花磁器(藍色の柄を焼きつけた陶磁器)」と稱されている。












