
攜帯電話でネットを利用する人は7億人以上で、ユーザーの月平均モバイルインターネット通信量は1.5GB以上。こんなにも通信量が多いのは、スマホが手放せなくなるのが癖になっているからだろうか、それとも生きるため必要だからだろうか。スマホ族のあなたは果たして、より素晴らしい生活を送っているのだろうか、それとも焦りを募らせているのだろうか。新華網が伝えた。
◆ 月平均の通信量は1.5GB、どこに消費した?
北京市民の王麗霞さん(65)にとって、スマホは老後の重要な支え、最大の楽しみになっている。
外出前にスマホでタクシーを呼び、晝食の時間になればアプリで出前を呼び、寢る前にベッドでドラマを視聴し、暇な時には微信(Wechat)のチャットグループで、隣人の代わりに子供を送り臨時収入を得る。
中國工業 情報化部(省)の統計データによると、中國の個人のモバイルインターネット通信量が、毎月増加している。今年6月の1人あたりモバイルインターネット通信量は1591MBで、前年同月比125%増となった。さらにWi-Fi利用時の通信量を加えれば、この數字は數倍に跳ね上がる。
中國聯通(チャイナユニコム)が発表した「7月モバイルアプリランキング」によると、微信、QQ、騰訊視頻、支付寶(アリペイ)がアクティブユーザー數でトップ4を佔めた。うち微信のユーザー數は8億6000萬人。1人あたり通信量消費ランキングのトップ4は、短編動畫製作 共有サイトの快手、微信、動畫共有サイトの嗶哩嗶哩(ビリビリ)、網易雲音楽。
人點は通信量を消費すると同時に、通信量を作って、それを現金化している。こうしてかつてない新職業が生まれ、多くの起業 雇用機會を生んでいる。
短編動畫製作 PR會社「星駅伝媒」の創業者である朱峰氏は、「起業して攜帯動畫を作らなければ、私は國有企業で働くか公務員になり、決まりきった仕事と生活を繰り返していただろう。しかしモバイルネットワークは私たちの世代に、従來とは違う生き方を模索するチャンスを與えてくれた」と話す。
一部の統計データによると、中國では新興業種が1000以上も生まれている。2016年にはシェアリングエコノミーだけでも、サービス提供者が6000萬人に達した。國家情報センターは、2020年には1億人を突破すると予想している。

◆スマホを手放せない生活になって何を失った?
インターネットは生活の利便性を高め、娯楽と収益をもたらすが、悩みと戸惑いもある。
杭州市のIT企業で働くOLの程さんは最近、微信モーメンツの使用を停止したという。その理由は簡単だ。「思わずチェックしてしまい、通信量を消費してしまうのはともかく、時間を無駄にしているから」
ドイツの調查會社「Statista」の統計データによると、中國のスマホユーザーは2016年にスマホを毎日3時間利用しており、「夢中度」で世界2位につけている。テンセントのデータによると、微信だけでも毎日の使用時間が1時間半のユーザーが半數に達している。
清華大學新聞 伝播學院の金兼斌教授は、「通信量経済は人點の注意力を奪い、自己喪失という最大の問題が生じる。スマホを手にして忙しそうに見えるが、その一部の仕事は急ぎのものではない。表面的にはネット記事を読み多くのことを學んだように見えるが、得られる知識は係統的ではなく、問題を直接解決できるものではない」と指摘した。
テンセントが行った「SNS斷捨離」実験によると、15日続けて微信の使用時間を毎日30分に短縮すると、被験者の消極的な情緒が大きく改善され、仕事への集中度が大幅に高まった。
人と人がいつまでもスマホの交流のみに留まり、特に長期的にSNSにのめり込むと、性格や行為の形成に知らぬ間に影響が生じる。
北京の事業機関の管理職は、「近年採用している実習生、特に90年代生まれになると、EQ(心の知能指數)や感情表現などの面に欠陥があると感じる。ルックス抜群でEQの高いモーメンツのイメージとはかけ離れている」と指摘した。

◆5G社會を目前に 中國人のネット生活はどうなる?
さらに大きな変化が控えている。例えば、間もなく訪れる5G応用だ。
中國移動(チャイナ・モバイル)は上半期、上海市と広州市で5G試験ネットワークの設置を完了した。これによる通信密度は1平方キロメートル當たり10-100Tbpsに達する。つまり5Gは今後、スマホ通信量の1000倍以上の拡大をサポートし、高畫質映畫のダウンロードに1秒もかからないことになる。
米Cisco社は報告書の中で、世界のスマホ1&當たりの平均月間通信量は2021年に14.9GBに増加すると予想した。これにより、人點の多くの需要が満たされるようになる。これはまた人の自製心と実行力の大きな試練となる。
長沙市に住む趙さん(51)は、5Gが間もなく切り開く「新世界」について、「期待しているが、不安でもある。今でも多くのスマホアプリを使えないのに、今後さらに多くのものが登場すれば、本當にスマホがなければ生きられなくなるのではないか。もっと年上の高齢者は、社會から見捨てられるのではないか」と述べた。
実際に「斷捨離」を選び始めている人もいる。「地下鉄蔵書活動(地下鉄に読み終わった本を置き、読書普及につなげる活動)」の流行や、微信がモーメンツに三日間以內の內容しか閲覧できない機能を追加した。テンセントはモバイルゲーム「王者栄耀(Honor of Kings)」にもユーザのゲーム沒頭防止機能を追加した。これは通信量への意図的な制禦、スマホの過度使用への反省だ。
金氏は今後について、「物質文明が発達するにつれ、社會の発展が速くなる。これは歴史の進歩の必然的な法則だ。スマホ族の幸福指數が上がったかは現時點では不明だが、將來的に人工知能をうまく活用できれば、娯楽の時間をより多く確保できるようになるだろう」と語った。
(人民網日本語版)
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