【新華社ジュネーヴ10月22日】スイス金融市場監查局(FINMA)は20日、中國建設銀行がすでにスイスの銀行業の営業許可証を獲得し、チューリッヒに支店を設立し、また人民元清算業務の展開が可能になったことを新華社記者に裏付けた。
中國建設銀行は今年の年末前からチューリッヒで人民元業務を受理する可能性がある。チューリッヒがロンドン、フランクフルト、ルクセンブルクの後に継ぐもう一つの歐州における人民元オフショア取引センターとなると見込まれ、人民元の國際化の歩みが更に一歩前に踏み出した。
機が熟す
人民元オフショア取引センターとなるために、スイスはここ數年積極的な準備を実施し、基本的な條件と一體化したサービスがしだいに満足のゆくものになりつつある。
今年1月、中國人民銀行が、人民元適格外國機関投資家(RQFII)の試験區域をスイスまで拡大させ、その投資限度額は500億元で、海外投資家によるスイスでの中國資本市場への投資のために條件を創り出し、また外資による人民元投資のルートも拡大したと発表した。
同時に、両國の中央銀行は業務協力の覚書に調印し、スイスでの人民元による清算手配の確立のための関連事項に対して合意に達し、今後中國とスイスの企業及び金融機関がクロスボーダー取引を行うために支援を提供し、また二國間貿易と投資の円滑化のために良好な條件を創り出した。
トレンドにより推進
「過去3、4年にわたり、私たちは人民元の國際化に対し始終注目を維持してきました。誰の目にも明らかなのは、人民元の國際貿易分野での地位は日増しに重要になっており、スイスは世界の重要な金融センターとして、必ず人民元を自身の金融サービス體系に組み入れねばならないということです。」とスイス銀行協會の上級顧問、Heinrich Siegmann氏はスイスが人民元オフショア取引センターという役割を力の限り勝ち取ろうとする原因について記者に説明した。
國際銀行間通信協會(SWIFT)が今月6日に公表したデータによると、人民元のシェアが今年8月、日本円を初めて上回り、世界第4位の決済通貨に浮上し、人民元の世界の決算システムに佔める市場シェアが2.79%に達したという。
取引先のニーズを満たす以外に、スイスの銀行業も徐點に成長してきた中國の民間財産を見て取った。中國のこれらの潛在顧客層が自身の財産に対して投資管理を行うニーズを満たすため、スイスの銀行業も人民元決済用口座や金融サービスを打ち出したいと望んでいる。
