【新華社北京3月16日】ドイツのメルケル首相はこのほど、日本訪問期間に歴史を直視することは「戦後の和解を実現する前提だ」と何度も強調した。日本を含む各國の世論は、これが日本の現政府に対する歴史認識を正し、隣國との真の和解を実現するように求めた忠告と受け止めている。
アナリストはメルケル首相の日本に対する「戒め」は安倍內閣が誤った路線をますます遠く進んでいく國際社會の懸念を反映しており、日本の人點に安倍首相の歴史認識問題における國際的に孤立した立場をはっきりと認識させるものだと分析している。
「歴史修正主義」を批判
メルケル首相は訪問中に多くの場所で歴史認識問題に言及し、國際世論の高い注目を集めた。國際世論は安倍首相の「歴史修正主義」という誤った立場に注視している。
日本とドイツの両國は第二次世界大戦期間にともに「侵略國」だったが、戦後の隣國との和解において、日本とドイツの両國が得た評価は全く正反対だ。シンガポール紙の『聯合早報』は評論で、ドイツは戦後に歴史の誤りを勇敢に認めたことによって、歐州が和解し、一體化建設路線を歩んできた。逆に日本を見ると、歴史問題において中國と韓國に終始、「反論」していると述べた。
『韓國時報』は次のように報じている。メルケル首相の談話は、戦爭の罪行を粉飾することを試みる日本の指導者への間接的な批判だと認識された。政府首脳がある國を訪問する際は通常、敏感な內容の提言を避けることを考慮すると、メルケル首相の今回の談話は尋常ではない響きがあり、韓國のこの隣國が誤った路線を突き進んでいることを示している。
メルケル首相がはばかることなく直言したのは何故か
ドイツのボン大學、グローバル研究センター主任の辜學武教授は次のように指摘した。メルケル首相は外交の場所では通常、比較的謙虛で控えめな人だが、今回は「鋭い発言」が目立った。これは一時の衝動ではなく、事前に準備したものだ。
「21世紀のドイツ首相が日本を訪問し、歴史問題について言及しないことは不可解で、少なくともメルケル首相がドイツ社會と世論の了承を得られないだろう。なぜなら、大多數のドイツの知識人は日本人のエリートが第二次世界大戦の歴史に関しては成績が相當劣ると考えている。この意義から言うと、メルケル首相の東京での歴史問題についての大いなる発言は、事実上、ドイツの主流社會の日本政府の歴史観に対する強い不満を表現している。」辜學武教授は11日、新華社記者にこう語った。