【新華社北京3月10日】ノーベル経済學賞を受賞したジョセフ・E・スティグリッツ氏は米雑誌『ヴァニティ・フェア』2015年1月號に掲載された『中國の世紀』という一文で、購買力平価をベースに算出すると、中國の國內総生産(GDP)は2014年に米國を超えて「世界一」になり、2015年から世界は「中國の世紀」に突入すると指摘している。
「中國の世紀」は到來したのか
2015年は「中國の世紀」元年になるか。どのような狀態で、世界が「中國の世紀」に突入したと言えるのか。この話題について、新華社記者は數人の外國人専門家を取材した。専門家らの観點はそれぞれ異なる。
ロシア科學院極東研究所のヤコフ•ベルグル高級研究員は、2015年は完全に「中國の世紀」の幕開けとみなすことが可能で、米國と比べて中國の優位性は徐點に高まっていくとの見解を示した。
オーストラリア國立大學戦略・防務研究センターのヒュッジ・ホワイト教授、オーストラリアの前外相、シドニー工科大學のオーストラリア・中國関係研究所のボブ•カール所長、ニューサウスウェールズ大學、中國戦略及び発展部主任で、孔子學院院長のロウリー・ピアス氏などの3人の學者はいずれも経済的な「中國の世紀」は政治的な「中國の世紀」を意味するものではない、と考えている。世界は今後にかけて多極化し、中國にしても、米國にしても、世界で唯一の主導國になることはできないと認識している。
日本の東京大學の高原明生教授も次のように認識している。「中國の世紀」という表現は正確でない。中國のGDPが米國を追い抜くことは時間の問題で、國際社會もそれに対して早くから心の準備をしている。しかし、それだけで21世紀を「中國の世紀」と命名することは、不正確で、またその必要性もない。中國経済は巨大な段階的な成果を獲得した後、冷靜と理性が最も求められている。