広島市の平和記念公園で反戦集會を開く人たち。(8月5日撮影、広島=新華社記者/賈浩成)
【新華社東京11月19日】日本の高市早苗首相が検討を進めるとした「非核三原則」の見直しに、被爆地の広島や長崎を含む複數の県知事や市長が反対を表明し、首相は核軍縮を願う民意を尊重すべきだと強調した。
広島県の湯崎英彥知事は18日の記者會見で、人類史上初の原爆の慘禍を経験した広島として非核三原則は當然堅持すべきだと表明。核兵器に依存する安全保障は危険であり、政府は核抑止からの脫卻に盡力すべきだと訴えた。
長崎市の鈴木史朗市長も同日の記者會見で、非核三原則の見直しは日本の核抑止への依存を強めることになるとし、非核三原則は一貫して日本の國策であり、政府に堅持するよう強く求めたいと述べた。
長崎県の大石賢吾知事は17日の記者會見で、政府はこれまで守ってきた非核三原則を見直すことは「逆行」であり、被爆県として到底受け入れられないと表明した。
沖縄県の玉城デニー知事も17日のメディア取材で、唯一の戦爭被爆國である日本が非核三原則を見直し、核兵器廃絶の取り組みと逆行することを國民は絶対に認めないと指摘。核軍縮は國民の願いであり、民衆の聲に耳を傾けるのも首相の責任の一つだとして、政府に対して慎重な議論を求めた。
核兵器を「持たず、作らず、持ち込ませず」とする非核三原則は、1967年に當時の佐藤栄作首相が國會答弁で表明し、71年に衆議院本會議で採択されて日本政府の核兵器に関する基本政策となった。
2022年に政府が閣議決定した安全保障関連3文書でも非核三原則を堅持する基本方針は変わらないと明記された。しかし日本の報道では、高市氏は安全保障関連3文書の改定で非核三原則の「持ち込ませず」の見直しを検討しているとされ、日本國內で強い懸念が広がっている。(記者/李子越、陳沢安)