
6日、第8回輸入博のピジョンブランド館。(上海=新華社配信)
【新華社上海11月9日】日本の育児用品大手ピジョンは、中國上海市で開かれている第8回中國國際輸入博覧會に今年は「巣」をテーマに出展した。新華社の取材に応じた周剣峰(しゅう・けんほう)中國區総裁・ピジョン管理(上海)董事長は、同社が中國で市場戦略と消費者との「心のつながり」をいかにして深めてきたかを語り、グローバル製品から中國向けカスタマイズを経て、世界への貢獻に至る同社の歩みを紹介した。

6日、第8回輸入博ピジョンブランド館の開館式で発言する周剣峰・中國區総裁。(上海=新華社配信)
ピジョンは上海市と江蘇省常州市に計三つの工場を持ち、中國市場の変化に迅速に応じている。2017年には上海青浦工場に母子スキンケア研究センターを設立し、研究開発から生産、供給に至るエコシステムを構築。グローバル製品から中國向けカスタマイズへの転換の根幹を支えている。

ピジョンが第8回輸入博に出展した製品。(組み合わせ寫真、上海=新華社配信)
周氏は同社の歩みについて三つのキーワードを挙げた。まずは、生産と研究開発の緊密な連攜でコンセプトから市場投入までの製品サイクルを大幅に短縮する「洞察と研究開発の時間差ゼロ」。次に子育て期を迎えた「Z世代」と呼ばれる世代の細分化・個性化された製品ニーズに迅速に応える「生産調整の俊敏性」。さらに重要としたのは「イノベーションの還元による世界への貢獻」で、中國でカスタマイズされた製品は國內市場に供給されるだけでなく世界に輸出されているとし、中國発のイノベーションは中國と世界の雙方に貢獻していると指摘した。

6日、ピジョンが第8回輸入博に出展した製品。(上海=新華社記者/常博深)
今年の輸入博に出展した新製品については、ディズニーとのコラボによる「ズートピア」シリーズの哺乳瓶が特にZ世代の家庭に支持されていると紹介。科學研究とイノベーションでは、世界初の「3Dバイオニックベビースキンモデル」を挙げ、誘導多能性幹細胞(iPS細胞)技術を用い、遺伝子工學と免疫修飾により乳児特有の表皮の性質を持たせたと説明した。
「輸入博はグローバル戦略と中國現地化を深く融合させた質の高いプラットフォームだ。各分野の精鋭が集うハブでもある」。周氏は3年連続の出展でプラットフォームとしての輸入博の魅力を深く感じたという。過去2年は國內外の優れたパートナーと深く協力する機會を得ただけでなく、多くの新製品が中國の子育て家庭に受け入れられたと語った。

6日、ピジョンが第8回輸入博に出展した製品。(上海=新華社記者/方蕓暁)
このような成果は中日間の深い協力と切り離すことができない。ピジョンでは本社の中央研究所が乳児特有の口腔構造や哺乳運動の規則性を研究し、哺乳瓶用乳首の設計を指導しており、中國のチームは現地のニーズを取り入れて製品を改良し、サプライチェーンを通じて世界に成果を還元している。周氏は「今後も輸入博のような國際的舞&で互恵協力を深め、共に発展していきたい」と語った。
輸入博は「外資係企業が中國の巨大市場に直接つながる戦略的な跳躍&、市場洞察を深めるための貴重な源泉、協力ネットワークを築く重要なプラットフォーム、中國のチャンスを共有するウィンウィンの舞&」だと指摘し「日本企業は輸入博で良質な製品とサービスを持ち込むだけでなく、中國経済の質の高い発展に參加し、互恵ウィンウィンを実現することもできる」と語った。(記者/方蕓暁、常博深)

6日、ピジョンが第8回輸入博に出展した製品。(上海=新華社記者/常博深)

6日、ピジョンが第8回輸入博に出展した製品。(上海=新華社記者/常博深)