
1月31日、四川省成都市の映畫館で、自動発券機から映畫のチケットを受け取る観客。(成都=新華社記者/胥氷潔)
【新華社北京2月4日】中國では2025年の春節(舊正月)期間に合わせて多くの新作映畫が公開され、映畫館が大盛況となっている。
統計データによると、春節から4日間(1月29日~2月1日)の映畫興行収入が57億4千萬元(1元=約21円)以上となり、21年同時期の57億3300萬元を超えて過去最高を記録した。うち1月29日は18億500萬元で、観客動員數は3515萬1200人に上り、1日の興行収入と観客動員數の記録も更新した。春節期間中、人點は映畫館に足を運び、銀幕を通じて喜びに満ちた春節の気分を共にしている。
映畫興行データ分析アプリ「燈塔専業版」のデータアナリスト、陳晉(ちん・しん)氏は「今年の春節シーズンは大作ぞろいで、特殊効果も盛りだくさん。新作6本のうち5本がIMAX、CINITY、中國巨幕、ドルビーシネマの4種類の上映規格に対応しており、観客はさまざまな選択肢から映畫鑑賞の形式を選ぶことができる」と語った。
特殊効果の視覚的な魅力に加え、春節の雰囲気にぴったりのストーリーも興行の活況を支えている。內容を見ると、新作映畫は舊正月の気分によく合っている。例えば、人気ミステリー「唐人街探偵」シリーズの新作「唐探1900」はコメディー感にあふれ、アニメ作品「哪吒之魔童降世」(邦題:ナタ~魔童降臨~)の続編「哪吒之魔童閙海」は家族愛の尊さを映し出し、ファンタジー作品「封神第一部」の続編「封神第二部:戦火西岐」は優れた伝統文化の魅力を感じさせている。
スクリーン上ではわくわくするストーリー展開が観客の目をくぎ付けにする一方、映畫館の外でも多くの関連イベントが行われ、映畫市場の持続的な発展を促進し、文化や観光の消費體験をより多様なものにしている。
春節に先立って、25年の「映畫が誘う食の楽しみ」「映畫が誘う旅の楽しみ」のキャンペーンが始まった。キャンペーンは映畫と飲食、観光などの消費を互いに促進し合うことで、春節期間中の人點の精神的・文化的ニーズを満たす多様な選択肢を提案している。

1月31日、山東省浜州市博興県の映畫館で、映畫のポスターの前を通る観客。(浜州=新華社配信/陳彬)
山東省徳州市では、「唐探1900」のヒットが多くの観光客を映畫・テレビ撮影施設「楽陵影視城」に呼び込んでおり、作品の撮影が行われた場所で記念寫真を撮る姿が見られる。河南省安陽市は「封神第二部:戦火西岐」の人気を好機とみて、一連のイベントを企畫し、映畫ゆかりの場所で商代の馬車パレードや商代の衣裝によるファッションショーなどの野外ショーを相次いで開催し、観光客が映畫の世界を追體験できる場を提供している。同市で映畫を見終わったばかりの呂天宇(りょ・てんう)さんは「中國の神話を観て伝統的な古典の新しい解釈に觸れることができ、この春節はとても意味深いものになった」と興奮冷めやらぬ様子で語った。