【新華社シンガポール10月30日】國際エネルギー機関(IEA)のチーフエネルギーエコノミスト、ティム・グールド氏はこのほど、新華社の単獨インタビューに応じ、中國は世界のエネルギー転換で重要な役割を発揮しており、特にクリーン・再生可能エネルギー技術のコストの大幅な低下を力強く促し、世界のエネルギー構造に大きな影響を與えているとの見解を示した。
グールド氏はシンガポールで開かれたシンガポール國際エネルギー週間(SIEW)に參加した際、中國はここ數年、エネルギー転換を積極的に推し進めているとし、昨年の世界の新規再エネ発電設備容量のうち、半數以上を中國が佔めたと指摘した。中國は電化のプロセスも急速に進み、特に電動乗用車分野で注目すべき成果を収め、2023年は中國の自動車販売&數に佔める電動乗用車の割合が世界のその他の主要國を大きく上回ったと強調した。
中國は世界2位の経済大國であり、そのエネルギー市場の変化は世界のエネルギー構造の変化を代表する。グールド氏は、中國が世界エネルギー市場のクリーンエネルギーへの転換をけん引しているとの認識を示した。中國によるクリーンエネルギー分野での大規模な投資と技術のデモンストレーション効果が再エネの技術的なハードルを低くし、多くの國が低コストでクリーンエネルギー技術を得られるようにしているとの見方を示した。
中國が世界のエネルギー転換においてけん引役を発揮していることを高く評価し、世界のクリーンエネルギーへの転換が進むにつれ、中國の貢獻は引き続き世界のエネルギー構造に大きく、前向きな影響を與えていくとの見通しを示した。
今後の世界エネルギー需給については、30年までに世界の自動車販売に佔める電動乗用車の割合が50%に迫り、エネルギー市場に構造的な変化をもたらすと予測した。このほか、特に複雑な配送電網の管理、変動性再生可能エネルギーの統合といった分野を中心に、エネルギーシステムの管理・最適化における人工知能(AI)の重要性が増すとし、AIがエネルギー分野の技術イノベーションを加速させ、技術開発サイクルを短縮する可能性があるとした。