6日、上映會であいさつする薛剣(せつ・けん)駐大阪総領事。(京都=新華社記者/郭丹)
【新華社京都6月9日】中國の仏教學者、社會活動家で中國仏教協會會長や中日友好協會副會長などを歴任した趙樸初(ちょう・ぼくしょ、1907~2000年)氏のドキュメンタリー作品上映會が6日、中日平和友好條約締結45周年記念の一環として京都府で行われた。會場では中日仏教友好座談會も開かれ、両國の仏教関係者が過去の交流を振り返り、両國の民間の交流・友情について語り合った。
上映會にメッセージを寄せた中國の呉江浩(ご・こうこう)駐日大使は、中日両國間の仏教交流は歴史が長く、古くから文化交流の重要な紐帯(ちゅうたい)だったと指摘。戦後は趙樸初氏を始めとする両國の仏教関係者が努力し、平和思想を貫き、中日関係の再構築と発展に前向きな役割を果たしたと語った。両國の仏教界が引き続き平和友好の旗を高く掲げ、交流・協力に積極的に関わり、両國人民の世代を超えた友好と両國共同の平和発展に新たな貢獻をすることを期待するとも述べた。
上映會を計畫した薛剣(せつ・けん)駐大阪総領事はあいさつで、2千年余り続く中日の交流史で仏教は他に替えられない重要な存在であり、民間友好に大きく貢獻したと表明。情勢がどう変わろうとも中日は東方文化を分かち合い、相互に依存し、運命を共にする隣國、パートナーであり、平和的、友好的な関係は常に両國と両國人民の根本的利益に沿う唯一の正しい選択だと指摘した。
作品の日本語版は中國外文局アジア太平洋広報センターと日本の企業が共同で製作した。同センターの王衆一(おう・しゅういち)編集長はイベントに寄せたビデオメッセージで、趙樸初氏は東洋哲學に基づく世界平和の維持に生涯を捧げ、両國の仏教交流と人的・文化交流を積極的に推進し、中日の民間友好を促進したと語った。
趙樸初氏は中日交流界で「現代の鑑真」とたたえられている。1952年の日本への薬師像寄贈で中日間の民間交流の懸け橋を修復したのを始め、両國仏教界による「在日殉難中國人労働者遺骨送還」事業支援、鑑真和上円寂1200年記念法要、鑑真大師像帰國巡迴展など戦爭を反省し、民間文化交流を深める一連の活動を行った。(記者/郭丹)pagebreak
6日、上映會でビデオメッセージを寄せた中國外文局アジア太平洋広報センターの王衆一(おう・しゅういち)編集長。(京都=新華社記者/郭丹)